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★ ストレイトストーリー(原題:
THE STRAIGHT STORY
   監 督 :デヴィッド・リンチ
   出 演 :リチャード・ファーンズワース、シシー・スペイセク、
   ジャンル:ドラマ
   1999年  アメリカ



 「カルトの帝王」: デビット・リンチの作品!

注)以下、ネタバレだらけです!

【あらすじ】

 アルビン・ストレイト(リチャード・ファーンズワース)は、若い時の不和のため長年会っていなかった兄が病に倒れとの知らせを受け、腰が悪く車も無いため芝刈り用の小さなトラクターに乗って行く事にします。
 その距離500キロ以上!

 道中、助けられたり助けたり、芝刈り機が故障したりしながらも彼は着実に目的地へ向かって前進して行き、兄に会うことができるのです。


【感想】 
 この監督さん「低額予算で傑作を作り、潤沢な予算で駄作を作る」とも言われています。
 このストレイトストーリーは、「低額予算」らしいですね。

 旅の途中、追い越して行った自転車レース中の若者たちのキャンプ地に合流したアルビンは焚火を囲んで若者と話します。
若者  「歳を取ってよかったことは?」
アルビン「細かいことを気にしなくなった。」
若者  「歳を取って悪かったことは?」
アルビン「若い頃を覚えている事だ。」
 こんな問答をしながら、道中で少しずつアルビンの秘密の記憶や同居している娘の不幸やらが明らかになってゆくのです。 



これはポスターの一部かな?
映画もこんな感じです。

 
 10年間口をきいていなかった兄とは再会が仲直りとなり、以前のように並んで椅子に腰かけて星空を眺めることができたのです。
 苦労して旅をしてきたアルビンの夢は叶いました。

 一番大事な事が分かれば、それに向かって進んで行けるのです…。
 どこがいいと問われても困るかも知れないけれど、なんとなくいつまでも記憶に残る作品です。

 最後にちょっとだけ出てきたお兄さんは「パリ・テキサス」に出ていた名優です。
 障害を持った娘役の方は初代の「キャリー」です。
 ストレイトストーリーは実話を元にしているそうです。
 





2018.10.    ................ 傑作映画館の目次ページへ